雪は白く、視界さえぼやける。


 道路に生まれて、すぐ消えていく自分の足跡。






 お願い、消さないで。



 あの人に、会いたい。



 帰りたい。



 さよなら 君の手を放して

 約束守りたかったけど

 わたしと君だけで追いかけてた

 空の色した羽根がふる


 さよなら 君の目をそらして

 うつむく視線をかかげたら

 歪んだ手のひらをすりぬけてく

 ふいにこぼれたひとしずく


 さよ な ら


 さびしさに呼ばれて

 立ち止まる街角

 ためいきに紛れて

 歩き出す 静かに


 君のことを想う

 そんな資格もないけど

 今でもこの胸には

 君の笑顔が残って


『さよなら』 聴こえないふりして

 待つのは君だけじゃないのに

 ふたりが描いてた空の色は

 強い光りに褪せてゆく


『さよなら』 何度でも叫んで

 きれいな思い出消せないで

 ふたりが追いかけた空の色は

 今も滲んでつかめない


 さよなら青い鳥...






この恋は散ることはない


散るとしても、俺はあなたに恋をした



−blind summur fishY−

雪晶草−ネージュ・フルール−