−デビル・ポーラスター


 後書き






 まさか全43話にまで及ぶとは思わなかった北極星。
 これにてお終い、です。
 一章から、振り返って語っていきたいかな、と。
 長かったですね。




 第一章−サンダーウィッチの章

 これは序章の意味や、赤也たちがこの世界に召還されたと実感するまで。
 また、五大魔女やウィッチの説明、が主な章でした。
 でも一番「サンダーウィッチの章」って部分、守ってると思います。
 この当時は、知念木手がまだ書けなかったんですが、今書けるんで、後々軽く知念木手描写が出ることになりました…。
 とにかく、ここ時点から、ひたすら設定はシンプルに。を意識。
 ファンタジーとかのパラレルをパロでやると、設定くどいと読み手がついてこれなくなるんですよ。私もあんまりこった設定のパラレルはついていけないんで。
 なんで一発でこれは風の魔女、とかわかるように「サンダーウィッチ」とか「五大魔女」とか、国名も「北方国家〈ジール〉」とかにしました。
 元々ファンタジー畑の人間なんだ、と言ったらなるほどと納得されました。
 友人に。
 自分としては一番設定がシンプルなファンタジー。
 代行の友人にも、だいたい説明したら、「普段の百花(私の別のHN)さんの話から想像出来ないシンプルっぷりですね」と。
 だってねえ?
 ただここでリリアデントを悪役にしたのは悔いてます。彼、好きなんだ。
 ただ、木手を危機に陥らせるほど、と考えたら、…佐々部とかじゃ嫌でしょう…。
 そしたら彼になったというか。
 その挽回に北極星還りの彼を後に出しました。



 第二章−フレイムウィッチの章

 ここから二部構成になったんですね。
 もう最初からウィザードは敵にするつもりなく説明してたんで、異能力者として突然変異〈ミュータント〉を出しました。
 時に、突然変異〈ミュータント〉の力の一部、同じジャンプ漫画の魔法学園漫画の力から借りてるの気付いた方います?
 書きながら、「ちとくらの章なんになんで白石出てこねえ!!」となかなか出てこない白石にやきもき致しました。
 閲覧者さまからもQ「白石はいつ出ますか?」A「わかりません」と…。
 なのでやっと出た回はメニューで出たー!的なことを言った記憶。
 確かその時点から一気に見る方増えたんじゃないかなあと…。
 白石合流後一気にキャラ増えたので、置き去りにしないよう注意してました。
 ちとくらを甘く書けてよかったな、と。
 なにがびびったって、復讐王。
 友人に復讐王は誰だろうと言われて、当ててみせろーと言ったら、「不二かリョーマ?」と言われてびびった…。なんでそんなわかんの!?と。
 でも流石に二人いる、とはわかんなかった模様。
 こっちの謙也は普段の謙也より温厚というか、…なんていうかいい意味でボケてます。
 侑士と張り合わないしね。
 リョーマの丁寧語(嘘吐きオオカミ仕様)が書いてて楽しかった。
 でも登場時点でわかった人はわかったと思う。
 「ダウト」は書きたかったので書けてすっきり。
 でも実は、私生まれてこの方「ダウト」やったことないです。
 間違ってないか内心滝汗でした…。

 王宮編は、もうちとくら一色。
 白石が千歳を魔法で傷付けるシーンが書いてて楽しかったというからあれだ…。
 ここの仮初めの太陽はのちの木手拉致の伏線なので、さりげなく。
 でも一番のお気に入りはウィルウィッチの財前。
 彼が柳を笑って正体あかすシーンが大好きです。
 彼がウィルウィッチだ、と知ってやたら萌えてくださった方が多くて喜ぶ一方、そのほとんどが千光の方だったっていうから…(爆)
 この頃から名前かき分けに気をつけました。
 千歳と千里。白石と蔵ノ介殿下。
 ややこしいですからね。
 あとは、ラストの財前と白石の魔法共同戦線が楽しかった。
 でもこの章は「フレイムウィッチの章」じゃなく「復讐王の章」だと言われた。
 ごもっとも。



 第三章−ノームウィッチの章


 章タイトルが意味ないです。全然佐伯出番ない(汗)
 とりあえず今までの手塚木手を挽回しよう、と書いてたら何故か知念と平古場が…。
 なんでだろ…。
 対の木手の死に方えぐい、と思いながら書いてました。
 とりあえず手塚と木手をくっつけること、と白石消滅まで、がこの章の目標でした。
 白石消滅は一番感情移入して書きたかったんで、出来たかな…。
 あの「最後の居場所に〜」独白がお気に入り。
 さりげなく比嘉っこの描写も書いてて楽しいです。意地っ張り平古場。

 遅れて来た魔女編、は第一話時点で全員が「佐伯」を指していると思われたかな、と。
 正解は真の黒幕である第二十代を指していました。
 最初から南方国家〈パール〉自体は敵じゃなかったので。
 ただ白石不在のまま、木手までいなくなってそんな長く書けないので、三話終了。



 第四章−フリーズウィッチの章


 別名「痛い章」。
 泣いた。
 ちとくらは痛い。手塚木手も痛い。
 しんどくてしかたない章でした…。
 でも手塚が踏み外しかけたシーンと、千里が止めるシーンはお気に入りかな。
 第二十代の赤也が楽しいこと楽しいこと。
 属性が水なのは、他の属性だと火と共存出来るので、千歳が気付かないな、と。
 第二十代全員の正体が明らかになりますが、最初から全員立海メンバーにしよう、と決めていました。
 柳生を外したのはわざと。
 この時点から北極星二部を考えていたので、柳生は二部で生きるかな、と。
 対比としては狂う手塚と狂わない千歳。
 千歳をひたすら静かに書こう、と意識しました。
 …間違っても痛さを強調しようとしたわけじゃないよ!!
 あと、ここから書いてて楽しかったのは、五大魔女VS五大魔女。
 五大魔女は普通の相手だと詠唱しないで勝てちゃうんであれだったんですが、五大魔女相手だとそうもいかないので、詠唱の嵐で楽しかった。
 一番は財前VS仁王です。
 これもやはりタイトル無視してます。でも他の魔女より出番比率高いあたり、やっぱり跡部は跡部様だわ…と感心しました。



 第五章−ウィルウィッチの章


 第二十代五大魔女の真相と、千里&蔵ノ介の真相が明らかになる章。
 わかる人はわかるよね。一話冒頭の橘&千歳、あれ「フルバ」のマブダチのあれ(爆)。
 リョーマは千里や千歳に絡んでばっかだな、と思いました。
 白石に絡むより、千歳たちに絡んでる。リョーマ×白石がやりたかったんですよ…。
 二話は呪われし五大魔女の本領発揮。不死身っぷりを描きつつ、彼らを傷付ける役をさりげなく五大魔女以外にしているのに気付かれたでしょうか?
 一応伏線。
 赤也あんな役ですが、あれでも赤也は第二十代の方が好きですよ(真声)。
 さりげなく28だったり。
 木手が初めて「手塚」と呼ぶシーンは大好き。
 さりげなく主役の赤也&柳よりラブラブなんだよ第二十代の赤也と柳、とアピールできたかなぁ…と。
 ラストの回は、さりげなく今までに気付かれないよう立ててた千光フラグネタばらしの回。
 でも白石も好きなんだよね、光…。
 木手と比嘉の描写はずっと忘れていたのではなく、ここまで書けなかっただけでした。
 木手もね、葛藤あるし。
 第四十九代はここだけが出番ですが楽しいメンバーでした。
 特にリョーガと橘。
 あと千石。実は千石、先代だったんですよ、とここでバラす。
 誰も気付かなかっただろう伏線です(気付くか!)。
 この杏ちゃんはこっちの世界の杏ちゃんです(フレイムウィッチの章で出てきた)。
 伊武も。
 なので橘は会った時複雑だったろうな…。



 最終章−魔王の章


 戦闘メイン。
 でも長く書くと、くどくなるし見てる方が飽きるんで(私があまりに長い戦闘が続いて飽きたというか、続き楽しみに出来なくなった話があるんで…)そうはしたくないな、とさっくりやりました。
 正直、第二十代のラストはえぐいばっかですが、あれだけ「呪われし」と書いておいて一撃くらいであっさり死ぬのはどうよ、だったので…。
 第二十代は死んで生まれ変わる、しか救いはなかったんですが、死に方にせめて救いを持たせられないかと頑張ったらなんとかなった気はするけど、妙なデジャブ。
 なんだろうと思って気付く。ああ…BRと似てしまったんだな、と。
 多分、絶対みんな口調で気付いていただろう初代の正体暴露。
 幸村は、やはり黒幕です。
 他にいないよ。
 でもこれで考え中の二部で頭抱えました。
 立海メンバー全員出したら、次代しっくり来る奴らがいねえ…!と(汗)
 まあそれはともかく。
 拾えなかった伏線が山ほど。
 でもラストで、初めて木手が手塚に最後まで「すき」と言えたシーンがお気に入り。


 最終話

 全員のその後は避けました。
 あくまで主カップリングの三つのみ。
 赤也&柳はこれから、手塚&木手はまあ遠恋頑張れみたいな。
 千歳&白石は一番甘く。
 ラストは海!と決めてました。
 でも本当は武蔵と小次郎ごっこさせたかったんだよ。
 白石くんの行為は危ないんで真似しないように。
 財前のエピローグを書かなかった理由は、…書いたらハッピーエンドを邪魔しちゃうので、と二部ご覧になればわかるかな、と…。



 とにかく、長かった北極星。
 二部も続きますが、二部では手塚&木手は確実に出番ないのでその方は二部は見ずにそっとしておく方向で。
 いやいやいや!って方だけどうぞみたいな。
 全43話、お付き合い有り難うございました。
 読み手様がどんどん増えていくのが嬉しくて仕方なかったです(笑)
 では、拾えなかった伏線は多けれど、これにてエンディング。
 有り難うございました!
(ちなみに奇しくも最終話から後書き書いてる時、私の住む地方毎日暴風雨。
「誰だサンダーウィッチ連れてきた奴―――――――――――――!」と一人で言ってました…)



 海瀬徹